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土曜日, 1月 24, 2009

超高齢化社会と長寿遺伝子

日本の65歳以上老年人口が、総人口比で、22.0%から、22.5%(2009)へと増加傾向であるようだ。
21%以上は、超高齢化社会と呼ばれるそうだ。

日本は、
1970年に高齢化社会(老齢化率7%超)へ、
1994年に高齢社会(老齢化率14%以上)へ、
そして、
2007年?に、超高齢化社会(同21%以上)へと突入した。

-memo-
老齢化率・・・65歳以上の人が総人口に占める割合のこと。
2005年には、20.16%であった。
日本の人口はご承知のとおり、2004年末に1億2783万人(国内に住む日本人と外国人)でピークを迎え、その後は、1億2770万人代を保ってきた。毎年の日本人減少を外人入国者、国籍取得者で補ってきたが、2009年には、本格的な人口減少が始まるらしい。
日本の出生数は今まで108万人前後、しかし、08-09年からは、105万人程度以下になる。
死亡数は110万人程度。5万人以上の自然減。
グローバル化の進展で、8-10万人ほどの出国超過(日本人の海外進出)を続けてきた社会減は、グローバルな環境の悪化で、5万人程度に縮小。自然減と社会減をあわせると、10万人レベルで、人口の縮小が始まる。円高で、外国人の来訪等も減るであろうし。。。

--

今回の不況は、リーマンショック、いや、サブプライム、いやいや、日本の場合は政治不況との意見もある。

しかし、ひとつの大きな根本原因のひとつは、老齢化の進展と、少子化、人口の減少によるものであるとの説もある。

マクロには、人口の減少と、老齢化の進展による生活スタイルのチェンジは、大きく実世界に影響してくる。

これをくいとめる方法には、いくつかの案があるわけであるが、それぞれに課題もあるようだ。

たとえば、移民の受け入れ。しかし、これについては、移民導入コスト、文化ギャップ解消等の課題がある。
次に、女性労働力のアップ。
ロボットなどの導入(生産)
消費分野では、ペット等を含めて考えれば、増大している部分もあろうか。


そして、大きく生産人口部分の増強については、以下の案もある。
即ち、現在の生産年齢人口の定義を変更してしまうというものである。

現在の定義は、
・年少人口0-14歳 13.5→13.4%
・生産年齢人口15-64歳 64.6→64.2%
・老年人口65歳以上 22.0→22.5%


日本は長寿国であり、65歳の老人??も大変元気な方が多い。
だから、老年人口を75歳以上としてしまう。
して、生産年齢人口を25-74歳とする。
年少人口は、0-24歳。
このような定義案にすると、

・年少人口0-24歳 23.5%
・生産年齢人口25-74歳 66.3%
・老年人口75歳以上 10.2%

となり、老齢一人を養う生産年齢の人の数は、2.86人(2009、2008は2.94人)が6.51人となる。

少子化を食い止めるには、1.5人を多く割ってしまった世界的にも非常に少ない合計特殊出成率をあげることも必要だと思われる。
しかし、一方で、女性の労働力のアップが、これにつながるかどうかは不明である。

夫も含めて、男女のどちらが、働き、子供の世話を誰がみるのか、交替でみられる仕組み、また、社会や会社への復帰の仕組みが整っていることも必要だ。

これらを、移民も含めて実現していくことが必要だが、バランスの問題、各種対策が必要であることは、各国の例も示している。

各社でも、ダイバーシティ化ということで、女性の採用、グローバルな採用(外人採用など)を増やしているおり、各種施策も推進しているわけだが、試行錯誤しつつの推進となっているようだ。

移民については、ドイツへのトルコ人移民、フランスへのアルジェリア人移民などの例もある。アメリカは、しかし、オバマ大統領が生まれ、移民政策については、昔から、推進されてきているわけだし、アメリカの出生率は、既に2人前後で安定しているようだ。

そして、たとえば、フランスの出生率は2人を一時かなり下回り始めたが、今では、上向いており、既に2人前後となっているようだ。フランス人は無理な結婚はしないようであるが、子供の養育をどうしているのであろうか。この辺りの事情には私は疎いので、今後研究を深めていきたいものである。
また、
北欧諸国、フィンランドやスウェーデンなどにも、数々のヒントがありそうである。

移民政策の推進・課題解決、そして、出生率向上の仕組みがあるのであろう。

日本は、日本流として、これらの成功例(失敗例も勿論あるが)を参考にしつつ、推進をしていくことも必要であろう。
もっとも高齢化の進みつつある日本であるからこそ、できることもあるのではないか。

出生率の向上には、税金対策なども必要ではないかとの説もある。
たとえば、2人、いや3人以上子供のある家庭は、税制優遇を受けられるなどの仕組み。

そして、元気で長寿化の推進。
高齢疾病の低減推進。ロボットを含む介護の充実。


小さな子供達のケアをできる場所、そして、老人介護のケアをできる場所。
これらを、60歳以上のメンバーで基本支えていけると、若手は、仕事に励みつつ、子供を3人育てることも可能となるかもしれない。

この不況が、これらを阻害する大きな要因とならないことを期待したいが、現実はきびしい。
不況になると、一般的には、出生率も増えない、減る方向となるであろうし。


最後に明るい話題をだしておこう。

長寿遺伝子の研究が進んでいることである。
単細胞生物では、3割程度長寿となるケースもあるそうだ。
たとえば、サー2遺伝子は、適度な運動と、食生活の縮小(食事量の半減)でスイッチオンになるが、食生活縮小は、健康に悪影響を及ぼし、ハッピーなものでないことから、異なるスイッチオンの機能が研究されている。たとえば、野菜の皮や、赤ワインが、良い影響を与えるとの研究もでてきている。レスベラトロール。。。

長寿研究が進むことは、一方で、実老齢化の進展を食い止め、老齢疾病の原因を低減し、元気で若々しく長生きにつながるとの研究もされている。

すなわち、長寿推進は、元気で病気のない老人を増やす。老人というよりも、実生産年齢の人たちを。

また、15年から30年たつと、GNR革命が起こり、若返り、不老の対策も長寿以外の面からもサポートされるとの説がある。

この時には、コンピューターは、人類の知識総量を質的にも凌駕する可能性さえあり、
コンピューターと良い関係、バランスを保てれば、爆発的、革命的な革新、発見の連鎖が起きる可能性さえある。

老人から若返っていくような映画も2月にははやるようであるが、
将来、形式年齢と実年齢は、わからない、形式年齢は意味のないものに変化していくかもしれない。
65歳だが、みかけと内容は、40歳くらいの若々しい、人間になりたいものである。

そして、本当の超老齢世代と、子供達のケアをきちんとできる場を作り、
若者達には、生産性高く、知的にも高い労働をしてもらって、
人類はまだまだ発展していける。

そんな将来を明るくめざしたいものである。

不況の中に会っても、根本的な中長期の重要な課題は変わらない。
はやり言葉に踊ることなく、基本をおさえて、いきたいものである。

水曜日, 6月 11, 2008

GNR革命と人間の寿命延長の可能性

レイ・カーツワイルといえば、シンセサイザーの発明家の一人として、なんとなくその名を知っていたが、幅広い発明で、「20世紀のエジソン」とまでいわれている人であったようだ。


スキャナーやテキスト音声変換装置、OCR、などの発明でも知られ、発明家であるとともに、未来学者としても有名。

「ポスト・ヒューマン誕生--コンピューターが人類の知性を超える時」という彼の著作は、近年 全米ベストセラーとなったようだ。

原題は、THE SINGULARITY IS NEAR:WHEN HUMANS TRANSCEND BIOLOGY

この中ででてくる特異点 SIGULARITY は、2045年。
この時には、人間の知能の10億倍の能力を持つ人工知能が登場、人間とテクノロジーの関係が特異点に達する。

特異点では、
人間の能力が根底から覆り変容する
可能性があり、

われわれの生物としての思考と存在が、みずからの作り出したテクノロジーと融合する臨海点であり、その世界は以前として人間的ではあっても生物としての基盤を超越している。
特異点以降の世界では、人間と機械、物理的な現実とヴァーチャル・リアリティとの間には、区別が存在しない・・・・

らしい。。

なお、2045年とは、今から37年後である。

そして、その25年以前、すなわち、2020年には、一台のコンピューターがひとりの人間の知性を凌駕すると予測している。

2020年は、今から12年後。


そして、GNR革命による予測部分も興味深い。寿命延長の可能性も示唆されている。

GNR革命とは、Genetics, Nanotechnology, Robotics
すなわち、遺伝学、ナノテクノロジー、ロボット工学であり、これらの頭文字をとり、
GNR革命とカーツワイル氏はいっている。

これらの技術の相乗活用、相乗効果により、

たとえば、ナノテクノロジーにより開発・研究が進められている「ナノボット」という超極小のロボットにより、癌とか遺伝子病を克服していけるかもしれないとのこと。

血液細胞よりも小さくできるナノボットにより、疾病や加齢因子を取り除くことができるようになるということであり、これは、2020年くらいの実用化が見込まれているそうだ。

また、遺伝学的にも、今後15年以内に人間は毎年一年以上寿命をのばせるようになるとの予測があるらしい。

MITの研究チームは、2006年4月に、ステルスナノ粒子によりガン細胞の治療を行うことに既に成功しているとのこと。

ナノボット技術環境面、環境再生面にもいかされるだろうとのことであり、20年、遅くも25年後には、ナノボット技術の活用はあたりまえになりつつあるだろうとカーツワイル氏はいっている。


以上からすると、今は、2008年であるが簡単のために、2010年であるとして、未来予測は以下のようになろうか。

10年後、2020年には、一台のコンピューターがひとりの人間の知性を凌駕する???
15年後、2025年には、人間は毎年一年以上寿命をのばせるようになる???
20-25年後、2030-2035年には、ナノボット技術の活用はあたりまえになり、疾病や加齢因子を取り除くことも可能であり、環境再生面でも、多いに活用可能。
35年後、2045年には、人間の知能の10億倍の能力を持つ人工知能が登場、人間とテクノロジーの関係が特異点に達する???

少なくとも、あと15年は長生きをしたいところですね。笑
長寿と、もしかすると、若返りさへ手中におさめることができるかもしれないのだから。