水曜日, 3月 11, 2009

草食消費と草食男子

以前もとりあげたが、

草食系についてのお話である。
消費市場における行動、そして、恋愛行動において、顕著な傾向のようである。

まずは、復習。

草食消費とは

草食消費 その1
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まず、基本、ものは持たない。
車を買わず、海外旅行にも行かない。
高級ブランドにも興味がないし、所有にあまり興味がなく、
消費するのも情報中心になる。
ものを買わない人たち、草食化する若者達が増えているらしい。

ものを持つことが、ステイタス、満足につながっていた時代から、ささやかなことに満足しつつ、情報を消費する時代へ、
すなわち、車を持たず、買わない消費時代へと変化しているとの話。。。
-終り-



あるいは、

草食消費 その2
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コンビニと携帯と検索とで事足りる「バブル後」の世代。
自動車、旅行、新聞・・・若者達が市場から離れていくケースが後を断たない。

若者達(特に22-31歳くらいの世代)の消費スタイルやマインドの明らかに変化が起こりつつあるようだ。

その特徴は、堅実消費、リスク回避志向(ローンでものを買わない)、携帯電話・コンビニ・グーグル依存、パラダイス化(話が通じる範囲で自分の居場所を求め、あえて苦労してまで自己実現を望まない)。

昔は、車をお金貯めて、ローンしてでも買って、ドライブやレジャーに出かけるのがはやったわけだが、最近は、免許証も必要なしと考える若者さえ多くなっているとの話もある。(過去10年間では普通免許保有率は横ばいとの統計もあるが)
自宅に車が有る場合は、自分専用の車でなくてもかまわない。(自分専用の車がある若者は1993-2005年で10%程度減ったとの統計あり)
車に乗るのは日常の必要な足として。都会であれば、電車も地下鉄もあるし、タクシーもあるから問題はない。

活字・コミック離れ、新聞離れ、車離れ、ギャンブル離れ、酒離れ・・・・
-終り-


あるいは、

草食消費 その3
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消費市場での草食化とは、女性的かつ堅実な消費傾向を指す。
例えば最近は自動車・ビール・海外旅行などの商品やサービスが、若い男性に売れなくなった。また彼らはデートで高級レストランや高級ホテルを使おうとしない。
一方、美容やファッションに興味を持つ人が増え、お金の「使いどころ」にメリハリを付けている。
近年マーケティングの世界では「ちょいワル」(不良的魅力を持ち、モノにこだわるお洒落な中年男性)が話題になったが、これと対極にある消費傾向とも言える。
-終り-




このような、草食消費が、近年はやりつつあるとの話なのだが、

次に出てくるのが、特に「恋愛等のライフスタイルにおける男子の草食性」の話である。

即ち、「草食男子」!!

「草食系男子」ともいうらしい。

もともと、2006年9月に開始した「U35男子マーケティング図鑑」の第5回(2006年10月)に登場した「草食男子」が、話題の発端で、その名づけ親は、深澤真紀氏(連著者)とのこと。


深澤氏が最初に定義した「草食男子」とは、・・・

・「上の世代の“男らしさ”に違和感を感じていること」が彼らの前提。

・「草食男子」は恋愛やセックスがカジュアルになった世代なので、がつがつしていない。

・上の世代がよく言う「据え膳食わぬは男の恥」とか「送り狼」という言葉の意味が、彼らには分からない。

・「なぜ女と見たら口説いたりすることを考えないといけないんだ?」と思っている。

・「草食男子」は上の世代のように「男女に友情は存在しない」とは思っていないので女友達も多い。その代わり女性とのつき合いを特別なこととは思っていない。

・上の世代は、お金と時間を費やさなければ女性とデートするのは難しかったが、「草食男子」は「男から告白する」とか「男がデートの段取りを考える」とか「男がデート代を払う」とか「男がプロポーズする」ということにもとらわれていない。“男女関係が割り勘”。

・“据え膳を食わない”

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して、深澤氏は、「草食男子」は、「新しい男らしさを持った存在」だと言っているようです。


また、その他の関連著作や雑誌表現から抽出すると、草食男子のその他特徴表現たちは、以下となるようです。

・草食系男子は、1人の女性を愛し続けたい
・草食系男子は、「新世代の優しい男性」と定義されている。
・ガツガツと異性を求める肉食系男子とは違う。
・「異性と肩を並べて、優しく草を食べることを願う」男性たちのこと。
・「トラ型VS羊型」「肉食VS草食」では、それぞれ後者の方。
・「強く、たくましく、勝つ」者が偉い、という「肉食系思想」の男性社会から見れば、草食系男子は「違う星の人」みたいに見える。
・35歳以下の男性、特に20代男性には、本当にこういうタイプが増えている?
・恋愛やセックスに淡白で、女性的かつ堅実な消費傾向を持つ男性。
・同世代の女性にとって女性の友人のように付き合いやすい相手だが、反面、積極的攻略なくして恋愛上の展開が望めない相手。

・草食男子の姿は、あっさり、まったりしている。
・女性のように美容やファッションに気を遣う。
・母親と一緒の買い物に抵抗がない。
・コンビニでプリンなどのデザートを買っていく。
・恋愛やセックスに淡白な傾向を指す。
・別に彼女がいてもいなくても構わない。
・年齢や収入が上の女性と付き合うことに抵抗がない。
・彼女とラブホテルに行ってテレビゲームだけして帰ってきた。
・女友達と一晩過ごしても何も起こらない。
・団塊ジュニア(現在の35~38歳)の次世代にあたる34歳以下に多い。中心世代は30歳前後で、これより若い世代にも似た傾向がある。総じて、バブル経済の崩壊後(1991年以降)に青春期を迎えた世代に共通する傾向。


女性に対して積極的で、クルマなどの消費にこだわる古典的な男性像は“肉食的”とするならば、これらの行動は従来的な男らしさとは対極的な位置にあり、いわば肉食から草食への変化が起こっている。
「男の沽券」や「据え膳食わぬは男の恥」などの古典的な男の価値観と対極の関係にあるともいえるようだ。



しかしである。女性からみると、
・友人や恋人としての草食男子は、同世代の女性からの評価が極めて高い。
 ・・まず恋愛やセックスにガツガツしていないうえ、女性的な価値観もよく分かっているので付き合いやすい。
 ・・さらに消費傾向が堅実であるため、一緒に暮らしていて安心感もある。

ただし積極的な恋愛や結婚を望む場合、事情が異なってくる。
 ・・なにしろ草食男子は、積極的にプロポーズするなどの行動を取らない。
 ・・たとえ草食男子と居心地が良い関係が続いた場合でも、女性から具体的な行動を取らない限り、それ以上の恋愛関係は望めない。

ということで、草食男子の攻略法を紹介する女性誌が増えているようである。攻略としては、待ちではなく、攻めの姿勢によるアプローチを指南。「ひかれない程度にさりげなく相手をリードする」「駆け引きは禁物」といった攻略法。

・女性誌mini(購買層は20代前半)の2009年1月号は、さらに踏み込んで「肉食女子」という造語も登場。ただし今後女性の間に肉食的な価値観が広まるかどうかは未知数。




-memo-『草食系男子の恋愛学』の本の紹介サマリー
『草食系男子の恋愛学』(メディアファクトリー)by大阪府立大学人間社会学部教授の森岡正博さん 
・普通、男性向けの「モテ本」とは「いかに多くの女性を獲得するか」のために書かれているが、本書は「好きな女性に振り向いてもらう」ための本。
・多くの女性ではなく「ただ1人の好きな女性」がターゲットであることが、一番のミソ。
・男性への目線が優しい。
・壮年の男性が過去のモテ自慢を展開するのではなく、過去に「モテないという絶望」を抱え、モテる男性に「殺意」に近い気持ちを抱いた経験者が、「そんな時は、女性にこう言ってあげればいいんだよ」と後輩たちに語りかける、気持ちのこもった本。
・「キャリモテ女性」のよきパートナーと定義した「ワークライフバランス王子」に近い。
・一緒に仲良く草を食むように、仕事もプライベートも、女性と仲良く生活する男子。
・彼らは乙女チックに「愛するただ1人の女性とずっと一緒にいたい」と望む男子なのだから、「よき恋人」から「よき夫」になってくれる可能性も十分にあるのではないか。
・バブル世代は「モテない夫よりモテる夫」をよしとしたが、「モテ男性」は今、若い世代になるほど「人気急落」。
・草食系男子と「浮気男がイヤ」な女性。この両者をうまくマッチングすれば、日本の結婚人口はまだまだ増えるのではないか。しかし、女性たちは相変わらず受け身で、草食系男子たちはもっと臆病である。両者とも踏み出さなければ、何も起きはしない。
・草食系男子が「モテるためのテクニック」ではなく「誠実さ」を武器に、好きな女性との深い恋愛の入り口に立つための本。結婚までは目的とはしていない!

-memo-
「草食男子」、「草食系男子」、「平成男子」、「添い寝男子」、「お嬢マン」
といった言葉に対して、
「肉食女子」、「猛禽女子」といった言葉も出てきているようである。

-memo-
草食男子以外にも、古典的男性像からの脱皮を示す新語は多く、
「乙男(オトメン)」という言葉は、男らしさを携えながら乙女的な趣味嗜好を持つ男性を指す。
また「カレセン(枯れ専)」とは、枯れた中高年男性に女性が魅力を感じる様子を表す。
さらに「三低」は、現代の女性が結婚相手に望む新しい条件(低姿勢・低リスク・低依存)を示している。
このように、言葉の世界でも草食的価値観が広まりつつある。

-memo-
草食男子の登場要因?
総合すると「性意識のカジュアル化」「社会における人間関係の希薄化」「経済の停滞」などの要因?。
とりわけ「経済の停滞」は、どのメディアも大きな要因として捉える傾向にある。
右肩上がり経済の終焉に伴い、従来的男性像がそぐわなくなった。これに替わる価値観を持つ草食男子が現れたのではないかとの分析。
古典的男性像から脱皮することで、先の見えない時代に対応しようとする草食男子。
おそらく古い世代は、この価値観を受け入れること自体が難しいだろう。
だがポスト経済成長時代の生き方について、彼らの価値観から何らかのヒントを嗅ぎ取ることはできるかも?!

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