土曜日, 1月 24, 2009

ポスト旧正月

中国では、1/26から旧正月のようである。

沿岸部で仕事がなくなっても、旧正月では、地元内陸部に帰ったりするわけである。

中国では、56兆円相当の経済刺激策を打つが、そもそも、対外輸出企業と国内向け企業が完全に分離しているに等しく、また、内陸部では、まだ、企業そのものが、きちんと育っていない場合も多いようなので、効果がでるかどうか不安である。

国内向けの企業が、海外輸出向けも実施していれば、国内向けの対策で、この窮地をしのぎ、やがては、また、海外輸出にも復活できるだろうが。残念ながらそのような構造にはなっていないようである。

また、アメリカのビッグスリーに対する部品などの供給、また、工場機能についても、中国は大きな役割をはたしているわけだが、ビッグスリーの動向如何によっては、この部分は大打撃を受ける。

国債市場が発展していないとの話もきく。
銀行や、多くの元を印刷することで、この窮地をしのいでいけるであろうか。

来年は二桁成長は望めず、8%成長ともいわれてきたが、ここにきて、若干この伸び率についても陰りある噂が出始めている。6%とか、5.6%とか。。。

元も、若干下げて、14円/元程度になってきているようであるが、アメリカ国債引き受けの第一の担い手であり、アメリカとの関係は、非常に大きいものの、ビッグスリー他の影響は大きく受ける。

アメリカが肺炎になると、中国と日本も肺炎になる。中国が肺炎になると、日本はさらに重い肺炎になる。
アメリカの肺炎を早く直さねばと思いつつ、中国の動向も気になる。

すなわち、旧正月が終わった頃、皆、就職が決まらないと、だんだん、不安、不満がたまり、
二月には、中国国内、特に内陸部で、騒ぎや暴動が起こるのではないかという説である。

これを中国の二月危機とも呼んでいるようである。
旧正月中に稼働を止める工場たちも多くあるという話である。

ポスト旧正月、二月が、中国にとって、当面の超えるべき、大きな時期となることは間違いなさそうである。

アメリカのビッグスリー対策がうまくいかないことが見え始め、中国では二月危機が勃発すると、大変に不安定なことになりかねない。
これは、日本にも大きく嵐の影を投げかけることにつながる。

KYの日本政治には、あまり期待できないものの、
アメリカと中国の経済対策の効果発揮成功、中国の二月危機回避成功、まずはこれらを真に祈りたい。

消費トレンド

とある雑誌に掲載されていた話題。

今年の消費トレンド・・・
・攻守切替消費・・・生活を守りながら楽しむ知恵の消費
・逆風を追い風に価値転換するモノ作り
  消費者が、本当に必要な価値とは何かを問い直す段階に入った!!
  単に財布のひもを締めるのではなく、ニーズにあった高価値低価格
  の商品をシビアに見極める!!
  逆風を追い風に価値転換する発想が根幹にある!!

No.1
攻守切替消費・・・生活を守りながら楽しむ知恵の消費
 生活を守りながらも、こだわりのある分野では積極的に消費する

生活防衛・・・価格、健康、安全、環境
 あらゆる面で、守りの姿勢を強化する傾向。その一方で日々の生活を楽しむ攻めの姿勢も

・ウチごもり・・・宅内時間の充実をはかるもの(地デジ対応大画面薄型TV、ブルーレイディスクレコーダーなど)
・クセになる五感刺激・・・実際の行為を通じてくせになるもの(タッチパネル携帯電話、振る炭酸飲料など)
・開き直りズム・・・開き直ることで前向きな力にかえるもの(おバカキャラタレント、アラフォー向け商品など)
・意外性コラボ・・・意外な組み合わせで新鮮な驚きを与えるもの(外国人演歌歌手など)
・永遠の未完成系価値観・・・発展の可能性が期待を高めるもの(新感覚コントローラTVゲーム、電子マネーなど)



No.2
不安を、fun!へ・・・逆風を追い風に価値転換するモノ作りが、生活者と結びつく

注目すべきヒット因力
・足りない不安・・・プラス話材のヒット因力で満足に転換
  節制するほどエコや健康の達成感に働くもの(高速バス、自転車)
  日常の贅沢感不足を埋める二時間程度のサービス(高級駅弁、リムジンパーティ)
・過剰さへの不安・・・引き算、リセットのヒット因力で満足に転換
  不要な機能やイメージに支払う感覚を払拭するもの(PB商品)
  目的を一点に絞ったもの(朝晩専用商品)

・わからない不安・・・基準を明確にするヒット因力で満足に転換
  偽装や能力への不安に対して評価軸をつくるもの(能力検定)
  元凶を明確にして悪者の撃退を楽しむもの(メタボ退治)

グローバル化2.0

温暖化も語れる「グローバル化2.0」

とある雑誌に掲載されていた言葉なのだが、結構気に入っている。

アメリカリードの世界というよりは、多国間主義ということになるようである。

一つには、

・ドルに代わる準備通貨を用意する。
また、
・国債破綻処理を成熟させる。

このようなことを含めて、アメリカのみでなく、多くの国たちの関係の中で、国際的な事項を進めていくということでありましょうか。

グローバル化2.0の時代は、いつ訪れるのであろうか。

まずは、多少弱くなろうとも、ドルの威信が、安定的にきちんと続くことを祈りたい。
そして、平行して、ドルに代わる準備通貨を決め増やしていくということになるのではないだろうか。

不況下の就職挑戦!

求人倍率も下がっているようである。
また、不況もいつ底を打つかわからない。
 最楽観的にみても、今年の下期。
 多くの人は、来年の中盤。
 さらには、もっと不況は続くという人もいる。
 さらには、日本の不況回復は、長くこないという人までもいる。

 もし、アメリカの大きな赤字財政、景気対策がうまくたちいかず、価値がゆらぐと、ハイパーインフレという最悪の事体も想定される。これだけは、避けたいところであるが。

ということで、暗いばかりの話になってしまうが、日本の不況は当面続くと覚悟して臨むべきである。

ある会社を志望するのであれば、最低限、

・何故この会社にこだわるのか。何故この会社をめざしているのか。

この点について、自分の言葉で、
借り物ではない、自分の言葉で語れるようにしておくべきである。

就職戦線、皆、真剣である。
実力が同等であれば、
会社側は、何故この会社を目指しているのか、何をしたいのかについて、真剣に、自分の目的や、意思、抱負を語れる者の方を優先するであろう。

自らの言葉で、何故この会社にこだわり、何をしていきたいのかを語れるように。

それは、自分の未来を計画することでもある。

好調業種・会社たち

とある新聞からの情報:時価総額ベースで好成績にある業種・・・生活関連、医薬

特に、グローバルでは、
ウォルマート/P&G/J&J/ネスレ/ファイザー/ノバルティス
等が、生活関連、医薬関連ということで、リスト上位番付に登場していた。

各業界とも不況不況の話ばかりだが、
医薬はちょっと違う。不景気ではない。(病気は増えているということか)
食品系も不況だがまあまあといった感じ。(おおむね値上げしたところはうまくいっていないのではないかとの話題も。しかし、不況の影響ははっきりとでている。)

ここでは、好調な分野、業種、会社、職業について、メモをしておきたい。
(但し、きちんとした調査をした結果ではないので、あくまでも、噂、カンによるものが混じっていることはお断りしておきたい!)

(医薬系、ユニクロ、H&M、コンビニ特需?以外)
(日常生活関連、食品関連)
・歯磨き粉関係 (昼も歯を磨く人が増えている?)
・紙おむつ関係 (赤ちゃん用ではなく、老人用?)
・永谷園、ニトリとか 
 (外食が減って、さらに家庭の食事もシンプルに、卵ご飯、卵醤油ももしかすると。)

・弁護士 (破産、M&A?)
・公認会計士、会計士事務所(M&A?)

アパレル一部
・バナリパ BANANA REPUBLIC
・ザラ ZARA

コミックは、出版トータルで言えば2割程度であるらしいが、電子書籍の分野では、7割を占めるそうだ。そして携帯コミック(漫画)はどんどん増えているらしい。


エイチアンドエム H&Mの、2008年9月13日に日本1号店に進出。リーマンショックの開始日にほぼ一致するところも、偶然か。

その他お笑い系とか秋葉系はどうなのだろう。今度調査?してみたい。

Googleの10-12月期が、初めての減益になったようだ。今後ともウォッチしていきたい。ビッグスリーの行方がさらに気になる今日この頃。

今後が期待される、リチウムイオン電池関連の会社たち
・日産・NEC
・トヨタ・パナソニック
・ホンダ・GSユアサ・三菱自動車
・三洋

アメリカの景気対策

アメリカの景気対策は74兆円。

300万人から400万人の雇用創出・維持。米経済の再生を目標とし、
2年間で、8250億ドル、うち、2750億ドルは減税を実施。
分野は、
・省エネ、再生可能エネルギーへの投資 320億ドル
・高速道路の建設などインフラ整備900億ドル
・失業給付と職業訓練の拡充430億ドル
・州政府の財政支援790億ドル

ただし、世界的には、インド、ロシアなどが関税引き上げ開始。保護貿易的な動きが強まるとの記事も掲載されている。NYの旅客機墜落がテロではなく、ほぼ無事に全員救出されたことは大変よかったが、各国の輸出入の回復に影をかとし、停滞傾向が強まることに。

米景気対策の成功とともに、なんとか、早期に景気の底打ち、回復を願いたいものであるが、・・・・・。

米国ビッグスリー向け融資、英国のジャガー支援検討、スウェーデンのボルボ支援検討、フランスの自動車系補助金政策、
ドイツ・台湾の半導体資金支援検討・・・

自国産業保護の動き、WTOからみれば、協定違反との話もでているようだし。

どうなることやら

まずは、オバマ政権と、ビッグスリーの動きに注目したい。

木曜日, 11月 27, 2008

IT活用と生産性パラドックス

とあるデータによると、ITを活用しても、非製造業における生産性は、1970年以後アップしていないとの論があるそうだ。

製造を伴うものについては、アップするらしい。


研究開発投資についても、米国のデータによると製薬業において、増やせば、新薬が沢山できるというものでもないらしい。1996年あたりをピークとして、新薬数の数はあまりのびていないらしい。

以上、とあるセミナーでの受け売りなのであるが、


成長理論で1987年ノーベル賞を受賞した、ロバート・ソローはアメリカの労働者一人当たり産出における経済成長のうち、約5分の4(8分の7?)は技術進歩にその原因を帰することができると算出したらしい。
1980年代には経済成長における科学技術の進歩の役割に重点がおかれるようになった。(設備投資よりも研究・技術開発のほうが成長に寄与する????)

して、(知的)生産性を高めるには、
・コミュニケーションが必要、重要であり、
・研究開発のイノベーションに最も重要な概念は気づきであり、
 気づきの八割以上はコミュニケーションから生まれる。
とのトーマス・アレンの理論も存在する。

社内情報のみならず、社外情報にも常時接していると成果があがる。

コミュニケーションをシステム的に考えると、組織構造と空間構造が極めて重要。(トーマス・アレン)

コミュニケーションは知覚し、期待し、関与することである。コミュニケーションと情報は全く別物。(P.F.ドラッガー)
コミュニケーションは発すればいいものではなく、受け手がどのように受けるかが重要のようである。


素早い変化、行動には情報が網目のように必要。
従来からのヒエラルキーな組織ではなく、ネットワーク型の組織、空間構造が有効かもしれない。。。

コミュニケーションは、壁によってさえぎられ、また、距離が遠くなるとコミュニケーション確率が少なくなる。
30メートルも離れると顕著になる。

知的生産性をあげるための空間要素としては、以下のものがあるとのこと。

・左右のみでなく、上下見渡せる吹き抜け。見える化
・透明な壁
・曲線 視野を広げる。きょろきょろする。端まで見える。一体感。
・広い回廊とか、人が集まるオープン階段
・食堂やカフェテラス、自動販売機コーナー
・手近な打合せコーナー、アルコーブというらしい。
・(喫煙ルーム??)
・廊下を作らない、部屋経由で部屋に行く。


しかし、IT投資をしても、ホワイトカラーの生産性があがらないということは、おかしい。
むしろ、ITがまだまだ未熟だから、
もしくは、コミュニケーションを支援しつくしていないからではないか。


・Tyeesバーチャル上下見渡吹き抜け。
・Tyees透明壁(高精細、雰囲気までわかる電子会議壁)
・Tyeesバーチャルオフィスビューアー。視野をバーチャルに他のオフィス等に広げられる。ランダム、あるいは、一定スピードで視野移動を近似。
・Tyeesバーチャル回廊 回廊壁、階段壁に他の回廊通行状況を映す。

こんなことも、IT/ICTで解決できるようにすべきではないか。

ITで生産性があがらんといわれるのは悲しい。


しかし、最高の場所は、やはり、

・食堂やカフェテラスらしい。

ちょっと雰囲気を変えて、飲み物でも、いや、食事でもしながら、会話すると、色々と思いつく。
そういえばそうかもしれない・・・・・。


-memo-
喫煙ルームはタバコを吸う一定期間、話をするので、結構濃密な情報コミュニケーション空間となるらしい。

喫煙を禁じた休憩コーナーでは、だまっている人も多いらしいし、自動販売機だと、あまり、時間的にそこにとどまる理由がないことから、喫煙ルームほどもりあがらんという話もあるらしい。

一定時間、同一場所にとどめる工夫が、相互の会話を誘うようでありますね。

もともとは、研究者の生産性アップ論に関する議論であったのだが、ホワイトカラーの生産性アップにも通じるところが色々あるかもしれない。なかなか、奥深いものがあります。