火曜日, 8月 14, 2007

オフショアのコスト優位性

ソフトウェアのオフショア開発はコスト優位だとかいうが、結構お金もかさむし、なかなか、メリットが出ない。

トータルボリューム100(人月)の仕事があったとする。

国内で実施すると、平均単価100万円
オフショアで実施すると、平均単価30万円でできるものとしよう。


半分をオフショアで開発すれば、平均単価、65万円でできるはずだ。。。
トータルは、6500万円。

しかし、そう簡単にはいかない。

トータルボリューム100の仕事は、仕事内容によって色々変わるのだが、
たとえば、上流の設計15、基本設計15、詳細設計15、プログラミング・単体テスト20、システムテスト20、運用テスト15
など、フェーズによって、期間や重みが異なるわけである。

また、フェーズにより、雇うSEやPGのお値段も変わるわけであるが、ここではあまり細かくは考えないことにしよう。

オフショア開発に出せるのは、詳細設計、プログラミング・単体テストの部分で、35の割合。
一番よいのは、プログラミング・単体テストの部分を出すのがやりやすい。(中国の場合)

No.1
すると、80の部分は単価100万、20の部分は、単価30万でできるものとして、
合計、80*100+20*30=8000+600=8600万円 平均単価86万円にしかならない。

No.2
詳細設計、プログラミング・単体テストの部分をあわせてオフショアとし、この部分を40くらいの割合にできれば、
合計、60*100+40*30=6000+1200=7200万円 平均単価72万円になる。

しかし、なかなか、こうはいかないであろう。

国内の単価100万円を下げる努力と、オフショアの単価も下げる努力、そして、オフショア部分を拡大する努力をせねばならない。

しかし、オフショアする場合には、これ以外にコミュニケーションコストがかかる。

言語の違い等を吸収し、また、お互いの異国の地の各種コミュニケーション手段の確保(TV会議など)、そして、さらには、往復の旅費や宿泊代。。。。

このためには、BSE ブリッジSEなど、単価の高い人も雇わねばならない。

今回は、BSE単価120万円の人をふたり雇うことにしてみよう。やや長めに、5か月間。1200万円。
また、簡単のため、その他コミュニケーション費用は、この代金の中に含まれる(無視)とする。
なお、上記100(人月)の仕事は、おおむね10ヶ月納期。ピーク人員20名と想定しておく。



No.1
合計、80*100+20*30=8000+600=8600万円+1200万円=9800万円。 平均単価98万円にもなってしまう。

No.2
合計、60*100+40*30=6000+1200=7200万円+1200万円=8400万円。 平均単価84万円になる。

No.1の場合は、すべて国内でやったほうがよいかもしれない。

No.2の場合は、16%程度コストをさげることができる。

実際には、さらに厳しい単価競争なりが実施されているわけであるが、

上記のブリッジSEを丁度都合良く半年単位で雇えるわけではないし、
オフショアをするからには、それなりに、大きな仕事、増え行く仕事からあり、オフショア先とも良好な中期的WINWINの関係を築けない限り、これらはなかなかうまくいかないことが、容易に想定される。


インドのオフショア開発は、最上流からも可能であるが、その分お値段も高いらしい。
プロジェクト期間中に人が不足した時、金にものいわせ、インド人の優秀なSEを雇う。
そして、インド人に中国人の面接をしてもらい、さらにプロジェクト要員を充足する。
面接は、それぞれ日本語で実施。

東欧やインドは英語の技術者であれば豊富なようだ。
ルーマニアは、通常のIT技術者であれば、米国の八分の一程度のコストとの宣伝もあるらしい。
高度な技術者でも、コストは三分の一。

日本も、英語をビジネス公用語に採用すれば、彼等を使うことができる。sigh
インドでもプネ辺りは、日本語教育が盛んで、頼れるかもしれない。

なにやら、日本のSE不足は深刻な状況になりつつあるように思う。
こうなれば、日本の優秀な技術をもって、ソフトウェア開発の自動化を進めるべきであろうか。

インド大手のIT会社は、なにしろグローバルで、毎年1万人採用する時代である。
しかも、三社も大手がある。

欧米のインドや東欧に対するオフショア(ニアショア)は通常化し、アプリケーションマネジメント、インフラマネージメントや、各種ITサービス、コールセンター、そして、各種ソフト開発から、上流コンサルティングまで、まかせられる時代になりつつある。英語の世界では。

日本のIT産業はどうしていくのか。
大きな課題である。


付加価値の低い仕事は、コストの低い地域にますます動いていく。。。。by トーマス・フリードマン

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