07/4/13、パートの厚生年金拡大 公務員の共済は廃止との報道(閣議決定)があった。
概略、各紙の内容を総合してみると、以下。
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政府は十三日の閣議で、民間会社員の厚生年金と公務員らの共済年金を統合する年金一元化関連法案を決定する。
パート労働者の厚生年金適用の拡大も盛り込まれた。同日中に国会に提出する。
政府、与党は厚生労働省関係の法案の中では、社会保険庁改革関連法案を優先して成立させる構えで、一元化法案の今国会での成立は見送られる方向となっている。
パートの年金拡大の実施時期は2011年9月。新たに適用対象となるのは、
(1)労働時間が週20時間以上(現行同30時間以上)
(2)月収98000円以上
(3)勤務期間が1年以上
の三つの要件をすべて満たすパート労働者。
(パートは現在、正社員の4分の3にあたる「週30時間以上」働く場合に限り、厚生年金適用が義務付けられている。)
ただし、従業員300人以下の中小企業のパート労働者のほか、学生も対象外とする方向。
安倍晋三首相が掲げる再チャレンジ支援の目玉との位置付けだったが、これらの条件設定により、新たな対象者は十万—二十万人にとどまる見込み。
一方、年金一元化は2010年度の予定で、共済年金を廃止し、公務員らも厚生年金の加入者となる。厚生年金より低い共済年金の保険料率を段階的に引き上げ、公務員は18年、私学共済は27年に厚生年金と同じ最終保険料率18・3%(労使折半)に統一する。
恩給から共済年金に移行する前に公務員となったOBに、恩給期間分に見合う額を給付するための「追加費用」は08年度から削減され、恩給期間分の給付は原則27%カット。共済独自の上乗せ給付である「職域加算」は廃止されるが、それに伴う新たな給付については税金投入の在り方をめぐり与党内の意見がまとまらず、今回の法案には盛り込まれなかった。こちらは、今年いっぱいかけて、一元化と分けて、さらにと別の法案化をしていく方向のようだ。
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厚労省は当初、パート本人と企業の急激な負担増を避けるため、当面は厚生年金と医療・介護保険の加入を分けることも検討。
しかし会社員向けの福利厚生として、厚生年金と健保組合、政管健保は一体的に運用されており、パートだけを特別扱いすると保険料の徴収などで混乱を招く可能性がある。
今の制度ですでに厚生年金に入っている「正社員の4分の3、週30時間以上」働くパートも医療・介護保険料を負担している。
また、再チャレンジ政策が対象とする低収入のパートにとっては、保険料が労使折半で本人負担が軽い健保組合などに入る方が、全額本人負担の国民健康保険に加入し続けるより有利になるケースが多いことから、同時に加入させるのが適当と判断した。
一方で専業主婦や若年層のパートの中には、会社員や自営業者の扶養家族として医療・介護保険に加入し、現在は保険料を直接負担していない人も多く、同時加入への抵抗感は強いとみられる。
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--簡単にまとめると--
2011年から
(1)労働時間が週20時間以上(現行同30時間以上)
(2)月収98000円以上
(3)勤務期間が1年以上
の三つの要件をすべて満たすパート労働者については、厚生年金にはいってもらう。
ただし、従業員300人以下の中小企業のパート労働者のほか、学生も対象外とする。
サラリーマン家庭からすると、
パートは現在、正社員の4分の3にあたる「週30時間以上」働く場合に限り、厚生年金適用が義務付けられているのだが、妻のアルバイトが、これ以下の時間数で収入も一定以内で、被扶養者であった場合、支払わずして、国民年金に加入した形となっていた(サラリーマン(夫)も妻も保険料の上乗せなし)。
しかし、2011年からは、
妻のパートアルバイトが、大(中)企業で(300人超)、週20時間以上働き、月収98000円以上、勤務期間が1年以上の場合には、厚生年金に加入しなくてはならない。
厚生年金は、会社と本人折半のため、該当するパートアルバイトの人は、相当分の負担が増える。
また、妻を雇う会社側も負担が増えるわけだ。
また、パートアルバイトについては、今後、
・労働時間を週20時間未満とする、または、月収98000円未満とする動きが増えるだろうし、
・勤務期間は、1年未満とする動きも増えるだろう。
また、従業員300人以下の中小企業を小会社として、こちらに業務移管し、パート労働者は、こちらで雇うとか、学生アルバイトを増やすなどの動きもありうるということですか。
妻のアルバイト戦略としては、
週19.9時間で、月収83000円となるようなところに、勤めるのがよさそうでありますね。
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