ユーチューブ創立者がグーグル株を取得、780億円相当
2007.02.09
Web posted at: 17:29 JST
- CNN/REUTERS/AP
サンフランシスコ──インターネット検索最大手グーグルによる動画投稿サイト最大手ユーチューブの買収により、ユーチューブの創設者がグーグル株を取得、約6億5000万ドル(約780億円)相当を手にしたことがわかった。グーグルが米証券取引委員会(SEC)に提出した資料により、8日に明らかになった。
グーグルは昨年秋、ユーチューブを16億5000万ドルで買収。株式交換方式による買収だったため、創業者でユーチューブの大株主だったチャド・ハーレー氏とスティーブン・チェン氏が、それぞれ約3億2600万ドル相当のグーグル株を取得した。
創業者の2人だけではなく、ハーレー氏の弟を含む社員、少なくとも18人が、同様にグーグル株を取得した。
グーグル、動画投稿はユーチューブに一本化へ
世界最大の動画投稿サイト「YouTube」(ユーチューブ)を買収した米グーグルのデイビット・ユン副社長(コンテンツ提携担当)は7日、産経新聞社のインタビューに応じ、違法動画の再投稿を防ぐために、音声認識技術を活用した新技術の開発に着手したことを明らかにした。しかし、著作権者側が主張している違法動画の投稿を事前防止する技術ではないこともあり、双方が納得できる解決に至るまでには時間を要するとの認識を示した。
違法投稿防止は音声認識技術を活用
ユン副社長は6日、ユーチューブ幹部とともに、放送局や日本音楽著作権協会(JASRAC)などの著作権関連団体と協議。この際に技術を活用して違法動画の再投稿防止にあたる意向を表明した。
その具体的な手法として、「削除申し入れがあった動画と同じものがアップされても、自動的に公開拒否できる技術を持っている」と述べ、同一ユーザーが違法動画の投稿を繰り返した場合には、アカウント削除に加え、当該ユーザーの全動画を削除するルールを採用したことを明らかにした。
また、削除要請があった動画の一部だけを切り取って再投稿された場合は発見が難しいが、「音声認識技術を組み合わせることで、どんな断片でも探し出せるようにする。これをデータベース化してコンピューターに学習させ、著作権保護の水準を高めることができる」と指摘し、技術開発を進めて順次、実用化する考えを示した。
一方、米国などで展開している動画投稿サービス「グーグルビデオ(GV)」については、「仕組みにしろ、規模にしろ、ユーチューブのほうが大きい。まず、GVに投稿している利用者にユーチューブへ移転する機会をつくる」と語り、将来的に動画投稿サービスをユーチューブに一本化し、GVは動画検索機能を強化して他の動画サービスをも検索できる存在を目指す意向を表明した。
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以下、昨年秋のニュースから
グーグル、ユーチューブを16億5000万ドルで買収
Googleが米国時間10月9日、ビデオ共有サイトYouTubeを16億5000万ドルで買収すると発表した。買収は株式交換によって行われる。
Googleはインターネットで人気を博すビデオ共有サイトYouTubeを獲得することにより、自社のビデオサービスを改善していく構えだ。両社のプレスリリースによれば、YouTubeは今後も独立したサービスとして運営されるという。GoogleとYouTubeでは協力して新機能の開発に取り組んでいく予定で、なかには監督志望者向けのものなども含まれるという。買収は2006年第4四半期に完了する予定。Googleによる YouTube買収は何日も前から噂されていた。
Googleの最高経営責任者(CEO)Eric Schmidt氏は買収発表後の電話会議で、「これは、ビデオをユーザーのオンラインエクスペリエンスの中心的な存在にしていくためにGoogleが多数実施している投資の1つである。市場を観察したところ、ビデオを介したソーシャルネットワーキングの世界には明確な勝者がいることが分かった。こうして YouTubeとの交渉が始まったわけである」と語った。
YouTubeの共同創業者のChad Hurley氏とSteve Chen氏は、サイトの拡張を進める上でGoogleの豊富な資金力と広告分野の人脈を活用できることを、買収されることのメリットに挙げている。同社の最高技術責任者(CTO)も務めるChen氏は、「これで、サービスを次のレベルへと展開するためのリソースが手に入った」と述べる。
GoogleがYouTubeを買収した背景には、オンラインビデオがユーザーに広く受け入れられるようになっているという事情がある。ブロードバンド回線が普及し、ビデオ共有サービスを支える技術が改善されたことを受け、YouTubeへのトラフィックは急増している。ウェブトラフィックを測定するHitWiseが最近発表したデータによれば、YouTubeのオンラインビデオ市場におけるシェアは45%にものぼるという。
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GoogleがYouTubeを買収するとの話が出たときには、驚愕したものだが、今となっては、あたりまえのようにも思える。
YouTubeも、著作権などの問題を多く抱えつつあったのであろうから、それらの先達でありハードネゴシエーションもできるGoogleに属することはハッピーなのであろう。
YouTube側創業者たちは、Google株の取得ということであるが、部分を売却し、キャッシュ化することについての、ルールがどうなっているのか、興味のあるところではある。
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